100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですか?資産運用も解説

100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですか?資産運用も解説

「手元にある100万円、少しでも有利な場所に預けたい」と考えたとき、真っ先に思い浮かぶのが銀行預金ではないでしょうか。

しかし、具体的に100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらになるのか、正確に把握している方は少ないかもしれません。

普通預金と定期預金の利息の計算方法を調べたり、身近なゆうちょ銀行の定期預金の金利はいくらなのか確認したり、あるいは定期預金の金利ランキングで1000万円預けた場合を参考にしてみることもあるでしょう。

普通預金に1000万円を預けた場合の利息をシミュレーションしたり、もし100万円を年利2%で3年間預けるといくらになるのか皮算用したりすることもあるかもしれません。

結局のところ、「100万円預けるならどこがいいのか?」という疑問に行き着きます。

この記事では、あなたのその疑問に真正面からお答えし、預金で得られる利息の現実から、より賢く資産を増やすための選択肢まで、分かりやすく解説していきます。

記事のポイント

  • 100万円を1年間預けた際の具体的な利息額
  • 普通預金と定期預金の金利や計算方法の違い
  • 銀行預金だけでは資産が増えにくい理由
  • 預金よりも効率的に資産を増やす選択肢

 

100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですか?

  • 100万円の利息の計算方法 普通預金と定期預金
  • ゆうちょ銀行の定期預金の金利はいくら?
  • 定期預金金利ランキング 1000万円の場合
  • 100万円を年利2%で3年間預けるといくら?
  • 普通預金1000万の利息いくら?シミュレーション
  • 預金ではお金はほとんど増えないのが現実
  • 結局100万円預けるならどこがいいのか
  • 銀行預金以外の選択肢を検討する
  • NISAを活用した非課税での資産運用
  • 投資と預金の違いを正しく理解する
  • 100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですか?に対する結論

 

100万円の利息の計算方法 普通預金と定期預金

100万円の利息の計算方法 普通預金と定期預金

銀行預金で受け取れる利息は、単純な計算式で算出できます。

基本となるのは「利息 = 元本 × 金利 × 期間」という式です。

例えば、100万円を金利0.45%の定期預金に1年間預けた場合、税引前の利息は「100万円 × 0.0045 × 1年 = 4,500円」となります。

しかし、この4,500円がそのまま手元に入るわけではありません。

預金の利息には20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の税金がかかります。このため、実際に受け取れる利息は税金を差し引いた金額になります。

先ほどの例で計算してみましょう。

4,500円 × 20.315% = 914円(小数点以下切り捨て)

4,500円 - 914円 = 3,586円

つまり、100万円を金利0.45%で1年間預けても、実際に受け取れる利息は3,586円ということになります。

普通預金と定期預金では金利が異なり、一般的に満期まで引き出せない定期預金の方が金利は高く設定されています。

利息の計算は簡単ですが、税金が引かれることを忘れないようにしましょう。手取り額で考えることが大切です。

 

普通預金と定期預金の主な違い

ここで、普通預金と定期預金の基本的な違いを整理しておきます。

どちらも預金保険制度の対象で元本1,000万円とその利息までが保護される点は共通ですが、金利と流動性(お金の引き出しやすさ)に大きな違いがあります。

→ 表が見切れる場合スライドできます
項目普通預金定期預金
金利低い普通預金より高い
引き出しいつでも自由原則として満期まで不可(中途解約は可能)
特徴日常的なお金の出し入れや給与振込、公共料金の引き落としに利用すぐに使う予定のないまとまったお金の預け入れに適している

すぐに使うかもしれないお金は普通預金に、しばらく使う予定のないお金は少しでも金利の高い定期預金に、と使い分けるのが基本です。

 

ゆうちょ銀行の定期預金の金利はいくら?

ゆうちょ銀行の定期預金の金利はいくら?

多くの方にとって最も身近な金融機関の一つである、ゆうちょ銀行の金利も見てみましょう。

ゆうちょ銀行の金利は、他のメガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)としばしば横並びになる傾向があります。

2025年9月時点の情報によると、ゆうちょ銀行の1年もの定期貯金の金利は年0.275%です。

この金利で、100万円を1年間預けた場合の受取利息を計算してみます。

税引前利息:100万円 × 0.00275 = 2,750円

税金:2,750円 × 20.315% = 558円

税引後受取利息:2,750円 - 558円 = 2,192円

結果として、ゆうちょ銀行に100万円を1年間預けても、得られる利益は2,200円に満たないのが現状です。

これは、マイナス金利解除前よりは改善されましたが、資産を「増やす」という観点では、依然として物足りない数字と言えるでしょう。

 

定期預金金利ランキング 1000万円の場合

定期預金金利ランキング 1000万円の場合

「少しでも金利の高い銀行に預けたい」と考えるのは当然です。

そこで参考になるのが、金利ランキングです。

ここでは預入額100万円のランキング情報がありませんでしたが、1000万円を預け入れた場合のランキングを見ることで、どの銀行が金利に積極的かの傾向を掴むことができます。

 

2025年9月時点の1年もの定期預金金利ランキング(100万円預入時)の上位を見てみましょう。

→ 表が見切れる場合スライドできます
順位銀行名1年もの定期預金金利(年率、税引前)備考
1位UI銀行1.35%キャンペーン金利、新規口座開設など条件あり
2位豊川信用金庫 インターネット支店1.25%キャンペーン金利、新規取引など条件あり
3位オリックス銀行1.20%新規口座開設者限定プログラム
4位auじぶん銀行1.00%新規口座開設者限定
同順位香川銀行 セルフうどん支店1.00%「超金利トッピング定期」
同順位徳島大正銀行 とくぎんネット支店1.00%「ネット支店スーパーとくとく定期預金」
同順位三菱UFJ銀行1.00%キャンペーン金利

このように、ランキング上位にはネット銀行や信用金庫のインターネット支店が並び、メガバンクの0.275%を大きく上回る金利を提示しています。

UI銀行の1.35%はメガバンクの約5倍です。

ただし、これらの高い金利の多くは、新規口座開設者限定のキャンペーンであったり、特定の条件を満たす必要があったりする点には注意が必要です。

恒久的にその金利が続くわけではないため、キャンペーン終了後の金利や、そもそもなぜそれほど高い金利を提供できるのかを理解した上で利用することが重要になります。

 

100万円を年利2%で3年間預けるといくら?

100万円を年利2%で3年間預けるといくら?

ここで少し視点を変えて、「もし年利2%という好条件で預けられたら?」というシミュレーションをしてみましょう。

現在の日本の状況では非現実的な金利ですが、利息の付き方である「単利」と「複利」の違いを理解するために非常に役立ちます。

単利とは、当初預け入れた元本に対してのみ利息が付く方法です。

複利とは、元本に加えて、それまでに付いた利息も次の期間の元本に組み入れて計算する方法で、「利息が利息を生む」効果があります。

 

単利の場合

  • 1年目:100万円 × 2% = 20,000円
  • 2年目:100万円 × 2% = 20,000円
  • 3年目:100万円 × 2% = 20,000円

3年後の利息合計は60,000円、元利合計は1,060,000円(税引前)です。

 

複利(1年複利)の場合

  • 1年目:100万円 × 2% = 20,000円 (元利合計 1,020,000円)
  • 2年目:1,020,000円 × 2% = 20,400円 (元利合計 1,040,400円)
  • 3年目:1,040,400円 × 2% = 20,808円 (元利合計 1,061,208円)

3年後の利息合計は61,208円、元利合計は1,061,208円(税引前)です。

 

この例では、複利の方が単利よりも1,208円多く利息を受け取れることになります。

預入期間が長くなればなるほど、この複利の効果は雪だるま式に大きくなっていきます。

多くの銀行の定期預金では、期間3年以上の商品で複利が採用されることが一般的です。

 

普通預金1000万の利息いくら?シミュレーション

普通預金1000万の利息いくら?シミュレーション

まとまったお金を、いつでも引き出せる普通預金に置いているケースも多いでしょう。では、仮に1,000万円を普通預金に預けた場合、利息はいくらになるのでしょうか。

メガバンクの普通預金金利である年0.2%でシミュレーションしてみます。

税引前利息:1,000万円 × 0.002 = 20,000円

税金:20,000円 × 20.315% = 4,063円

税引後受取利息:20,000円 - 4,063円 = 15,937円

1,000万円という大金を1年間預けても、実際に増えるのはわずか16,000円弱です。

これは、急な出費に備えるためのお金(生活防衛資金)を置いておく口座としては機能しますが、資産を増やす場所としては全く適していないことが分かります。

中にはSBI新生銀行のように、条件を満たすことで普通預金金利が年0.4%になる銀行もありますが、それでも税引後利息は約31,874円と、決して大きい金額ではありません。

 

預金ではお金はほとんど増えないのが現実

預金ではお金はほとんど増えないのが現実

ここまで見てきたように、たとえ金利ランキング上位のネット銀行を選んだとしても、100万円を1年間預けて得られる税引後の利息は1万円程度が上限です。

メガバンクやゆうちょ銀行であれば、その額はわずか2,000円台にまで落ち込みます。

金利が0.002%だったマイナス金利時代よりはマシになったとはいえ、これは「資産が増えた」と実感できるレベルからは程遠いのが実情です。

「一生懸命働いて貯めた100万円なのに、1年でこれしか増えないのか…」と感じるのが正直なところですよね。では、どうすれば良いのでしょうか。

安全にお金を保管する「貯金」の役割は非常に重要ですが、インフレ(物価上昇)が進む現代において、預金だけでは実質的にお金の価値が目減りしていくリスクすらあります。

そこで、次の章からは預金以外の選択肢について考えていきましょう。

 

100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですか?預金以外の方法

  • 100万円の利息の計算方法 普通預金と定期預金
  • ゆうちょ銀行の定期預金の金利はいくら?
  • 定期預金金利ランキング 1000万円の場合
  • 100万円を年利2%で3年間預けるといくら?
  • 普通預金1000万の利息いくら?シミュレーション
  • 預金ではお金はほとんど増えないのが現実
  • 結局100万円預けるならどこがいいのか
  • 銀行預金以外の選択肢を検討する
  • NISAを活用した非課税での資産運用
  • 投資と預金の違いを正しく理解する
  • 100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですかに対する結論

 

結局100万円預けるならどこがいいのか

結局100万円預けるならどこがいいのか

ここまでの話を整理すると、「100万円を預けるならどこがいいのか」という問いへの答えは、そのお金の目的によって変わってきます。

目的が「安全にお金を保管しておくこと(貯蓄)」であれば、答えは明確です。

それは、金利の高いネット銀行の定期預金(特にキャンペーン時)です。メガバンクに預けておくよりも数倍高い利息が期待できます。

しかし、もし目的が「お金を効率よく増やしていくこと(資産形成)」であれば、銀行預金という選択肢そのものを見直す必要があります。

なぜなら、前述の通り、最も金利が高い銀行でさえ、インフレ率を上回るリターンを得ることは極めて困難だからです。

つまり、お金を「守る」なら銀行預金、「攻める(増やす)」なら別の方法、という切り分けが重要になります。

 

銀行預金以外の選択肢を検討する

銀行預金以外の選択肢を検討する

銀行預金以外でお金を増やす方法、それが「投資」です。

投資と聞くと、「難しそう」「リスクが怖い」といったイメージを持つ方も多いかもしれません。

しかし、正しい知識を持って始めれば、銀行預金では到底得られないリターンを期待できる、非常に有効な手段となり得ます。

投資には株式、投資信託、不動産など様々な種類がありますが、特に初心者におすすめされることが多いのが「投資信託」です。

投資信託は、運用の専門家(ファンドマネージャー)が多くの投資家から集めた資金を元に、国内外の株式や債券などに分散して投資してくれる金融商品です。

自分で個別の銘柄を選ぶ必要がなく、少額から始められるため、投資の第一歩として最適と言われています。

もちろん、投資には元本保証がありません。預けたお金が減ってしまう「元本割れ」のリスクがあることは、銀行預金との最大の違いです。

 

NISAを活用した非課税での資産運用

NISAを活用した非課税での資産運用

日本で投資を始めるにあたり、絶対に活用したいのが「NISA(ニーサ)」という制度です。

NISAは「少額投資非課税制度」の愛称で、NISA口座内で得られた投資の利益(配当金、分配金、譲渡益)が非課税になるという、非常にお得な制度です。

通常、投資で得た利益には預金利息と同じ20.315%の税金がかかります。

例えば、投資で10万円の利益が出た場合、通常は約2万円が税金として引かれますが、NISA口座での取引であれば、10万円がまるまる手元に残ります。

2024年から新しいNISA制度がスタートし、非課税で投資できる上限額が大幅に拡大され、制度も恒久化されたことで、より多くの人が利用しやすくなりました。

これから資産形成を考える上で、NISAの活用は必須と言えるでしょう。

 

投資と預金の違いを正しく理解する

投資と預金の違いを正しく理解する

最後に、銀行預金と投資の違いを改めて整理し、それぞれのメリット・デメリットを正しく理解しておくことが重要です。

どちらが良い・悪いということではなく、それぞれの特性を理解し、自分の目的やリスク許容度に合わせて使い分けることが賢明です。

→ 表が見切れる場合スライドできます
項目銀行預金投資(投資信託など)
安全性◎ 元本保証あり
(預金保険制度で保護)
△ 元本保証なし
(価格変動リスクあり)
収益性△ 非常に低い
(インフレに負ける可能性)
◎ 高いリターンが期待できる
(経済成長の恩恵)
税金利息に20.315%課税利益に20.315%課税
NISAなら非課税
役割お金を守る・保管するお金を増やす・育てる

生活費や近々使う予定のあるお金は「銀行預金」で安全に守り、当面使う予定のない余裕資金は「投資」に回して積極的にお金を育てていく、というハイブリッドな考え方がおすすめです。

100万円を預けて1年間でもらえる利息はいくらですか?に対する結論

この記事では、「100万円を預けて1年間でもらえる利息」という疑問を起点に、預金の現実から資産運用の可能性までを解説しました。最後に、本記事の要点をまとめます。

  • 100万円を1年預けた利息は金利によって変わる
  • 利息の計算式は「元本 × 金利 × 期間」が基本
  • 受け取る利息には20.315%の税金がかかる
  • メガバンクの1年定期預金金利は年0.275%程度
  • この場合、100万円の受取利息は年間約2,192円
  • ネット銀行では1%を超えるキャンペーン金利もある
  • 最も高い金利でも受取利息は年間1万円程度
  • 預金の目的は資産を「守る」ことにある
  • 資産を「増やす」には預金だけでは不十分
  • 預金以外の選択肢として「投資」がある
  • 投資には元本割れのリスクが伴う
  • 投資の利益はNISA口座なら非課税になる
  • これは預金利息への課税と比べ大きなメリット
  • 生活資金は預金、余裕資金は投資という使い分けが重要
  • 最初の問いへの最終的な答えは「預金ではほとんど増えない」