シノケンアパートの経営失敗の実態を調査|口コミや評判から徹底解明

シノケンアパートの経営失敗の実態に迫る|口コミや評判から徹底解明

どうも、こんにちは!「不労所得で生活する為の資産運用術」の運営者、ぼちぼち大家です。

アパート経営に興味を持って「シノケン」について調べ始めると、「シノケン アパート経営 失敗」という、ちょっと不安になるキーワードを見る事があります。

中には「シノケン ひどい」といった言葉や、サブリース契約を巡るネガティブな意見も目にすることがあります。

これからシノケンでアパート経営を始めるか検討している方にとっては大きな投資ですから、失敗したくない、リスクは全部知っておきたいと思うのは当然のことです。

この記事では、そうした不安なキーワード一つひとつを深掘りしながら、シノケンでのアパート経営で「失敗」しないために、契約前に知っておくべき現実的なリスクと、その対策について、私なりの視点で解説していきますね。

この記事のポイント

  • シノケンが「ひどい」と言われる噂や口コミの真相
  • 「失敗」の最大の要因とされるサブリース契約の本当のリスク
  • 「収支がギリギリ」という口コミがなぜ生まれるのか、その構造的理由
  • フルローンでも成功するオーナーが重視する「CCR」という考え方

 

シノケンアパート経営の「失敗」に関する噂と口コミの真相

シノケンについて調べると、ネガティブな情報が目につくことも事実です。

でも、そうした噂がなぜ立っているのか、その背景にある「会社の信頼性」からまずはチェックしていくのが大事かと思います。

 

経営母体「株式会社シノケングループ」とは?(会社の信頼性)

経営母体「株式会社シノケングループ」とは?(会社の信頼性)

まず、シノケン(株式会社シノケングループ)は、1990年創業ということで、不動産業界ではかなりの老舗・大手企業ですよね。

アパート経営の分野ではパイオニア的な存在で、アパートの企画・開発から販売、管理までをグループ一貫で行っているのが特徴です。

特に、自社開発物件の完工棟数では「賃貸住宅に強い建設会社ランキング」で9年連続No.1を獲得していた(※2024年6月時点)という実績もあり、会社としての規模やノウハウは非常に大きいと言えます。

アパート経営のオーナーの多くは、この「シノケンプロデュース」という会社とやり取りをすることになるかと思います。

 

MBOによる上場廃止の本当の理由とオーナーへの影響

シノケングループは、2022年12月22日をもって東京証券取引所から上場廃止となりました。

ニュースだけを聞くと、「経営が悪化して仕方なく上場廃止になったのでは?」と不安に感じてしまう方も多いと思います。

ただ、今回のケースは倒産や業績悪化による上場廃止ではなく、経営陣主導のMBO(マネジメント・バイアウト)という形で、意図的に「非上場化」を選択したパターンです。

MBOとは、簡単にいうと「経営陣やその関係会社が株式を買い取り、一般株主を整理したうえで上場をやめるスキーム」のことで、株主から会社を“買い戻す”イメージに近いものです。

シノケンの公式資料でも、株式市場からの短期的な業績評価にとらわれ過ぎず、中長期的な視点で事業を成長させていくことがMBOの目的として説明されています。

具体的には、国内のアパート販売だけに依存せず、管理などのストック型ビジネスや海外関連事業を含めた「サービス事業の強化」に力を入れていく方針が示されています。

上場廃止というとマイナスな印象が先行しがちですが、少なくとも公開情報を見る限り「業績悪化が直接の原因で強制的に上場廃止になった」というものではありません。

実際、東京証券取引所が公表している上場廃止銘柄の情報からも、シノケンはMBOによる上場廃止として位置付けられています。

では、オーナー側にとってこのMBO・上場廃止がどう影響するのかという点ですが、現時点で公開されている情報だけを見ると、「これをきっかけにサブリース条件が一斉に悪化した」「管理サービスが突然打ち切られた」といった事実はありません。

このことにより、シノケンが上場廃止をした事によるオーナーへの影響は無いと考えられます。

 

 「シノケンはひどい」と言われる3つの根本原因

会社の信頼性はかなり高いですが、それでもネット上では「シノケン ひどい」といった厳しい口コミが見られます。

これには、大きく分けて3つの原因があると考えています。

 

原因1:賃貸居住者からのクレーム(騒音問題など)

実は、「ひどい」という口コミの中には、オーナー側(投資家)ではなく、実際にアパートに住んでいる「入居者」側からの不満も多く含まれています。

特に多いのが「騒音が気になる」といった内容です。

これはシノケンに限った話ではなく、賃貸アパートや賃貸マンションなど全体の宿命とも言える問題かもしれません。

ただ、こうした入居者の不満がネット上に書き込まれると、それが巡り巡って「シノケンの物件は質が悪い」=「シノケン ひどい」という評判に繋がってしまう側面はあるかと思います。

前途した通りシノケンの物件に限らず賃貸アパートや賃貸マンションは集合住宅のため、他人の生活音が気になってしまう傾向が高く、シノケンの物件に限らず多くの賃貸アパート・賃貸マンションで騒音の苦情が寄せられる現状があります。

賃貸アパートや賃貸マンションの騒音に関する苦情を0にすることはまず不可能な為、(シノケンファシリティーズ)に賃貸管理を委託した際に対応してもらう事が問題の解決になるかと考えます。

 

原因2:過去の不正報道と会社の対応

シノケングループでは、過去に一部の社員が関わった不祥事や、営業手法に対するネガティブな報道が取り上げられたことがあります。

特に週刊誌報道では、「二重契約」や契約金額の扱いに関する疑義が元社員の証言として紹介され、話題になりました。

ただし、これらの報道内容については、シノケングループが公式に反論を発表しており、「不正な二重契約ではなく、融資審査に応じた一連の契約手続きである」と明確に否定しています。

さらに、同社は再発防止や内部管理体制の強化を進める方針を示しており、公式リリースを通じて法令順守の姿勢を打ち出しています。

なお、社員による不祥事としては、子会社の元社員が海外ファンドに関する投資話で詐欺容疑により逮捕された件が公式に発表されており、企業として謝罪と再発防止策が示されています。

こうした背景から、ネガティブなイメージが一部で残り続けているものの、事実関係は報道と公式見解が分かれている部分もあります。

 

原因3:裁判・トラブルの噂はどこまで本当か?

インターネット上では「シノケン 裁判」という検索ワードが見られることがあります。

しかし、公的文書や主要な報道機関の一次情報を確認すると、「シノケンがオーナーと多数の裁判を抱えている」という事実を裏付ける情報は確認できませんでした。

シノケンの有価証券報告書では、「管理や瑕疵を巡るトラブルから訴訟に至る可能性がある」と一般的なリスクとして記載されていますが、重大な訴訟案件の開示は見られませんでした。

サブリース全体では賃料減額に関する裁判が存在するものもありますが、それらがシノケン案件であると特定できる情報は確認できませんでした。

このため、「シノケンは裁判が多い」という印象は、ネット上の噂や解説記事による誇張の可能性が高いです。

なお、シノケンのサブリース契約に関する裁判トラブルの有無については、最高裁判例を元に不動産適正取引機構で公開されたものを確認しました。

(出典:不動産適正取引推進機構「最高裁判例集」) 

 

シノケンアパート経営のリアルな口コミ(良い点 vs 悪い点)

シノケンアパート経営のリアルな口コミ(良い点 vs 悪い点)

では、実際にシノケンでアパート経営を始めているオーナーは、どんな点に満足し、どんな点に不満を感じているんでしょうか。

 

良い口コミ

以下、口コミの一部を抜粋して紹介します。

ほぼ即決しました

30代男性

最初は、都内のアパートを固定資産税を含まずに提案されたため、キャンセルいたしました。

が、それにも関わらず、福岡県博多市、駅徒歩10分の物件をご紹介いただき、ほぼ即決しました。

その後のローン付けにおいても、自己資金10パーセント未満でまとめてくれました。

そして今でも、空室が出たとしても、割と早めに成約してくれており、営業の方が「立地が命」と言っていた通りでした。
ということで、シノケンの営業の方には、大変感謝しております

引用:「不動産投資のみかた」

好感がもてます

60代男性

アフターの担当の方々も好感がとてももてます!これからもよろしくお願いします!

引用:「不動産投資のみかた」

堅実な経営計画書で安心

シノケンさんのアパートで7パー超えってありますか?私の提案は5.5パーでしたが、 最近シノケンさんの提案受けましたが、かなり堅実な経営計画書で安心しました

引用:旧ツイッター「X

良い評判としてよく聞かれるのは、やはり「入居率の高さ」と「サポート体制」ですね。

その他、多数の良い口コミとして挙げられる声を以下にまとめます。

  • 駅徒歩10分圏内の好立地
    シノケンは基本的に主要都市の駅近に絞って開発しているので、賃貸ニーズが安定している。
  • デザイン性が高い
    グッドデザイン賞を受賞するなど、物件自体の魅力があり、入居者に選ばれやすい。
  • 管理業務を丸投げできる
    本業が忙しいサラリーマンでも、シノケンファシリティーズが一括で管理してくれるので手間がかからない。
  • 頭金ゼロ(フルローン)で始められた提携金融機関が多く、融資に強い。少ない自己資金でスタートできた。

特に「土地なし・自己資金少なめ」からでも始められる手軽さと、その後の管理の手間がかからない点は、副業オーナーにとって大きな魅力になっているようです。

 

悪い口コミ

悪い口コミを以下に一部抜粋して紹介します。

対応に不満

60代男性

コミュニケーションの手法(電話と郵便)が古いため、必要な時に情報が得られず設備更新のタイミングが分からないし、所得減税に活かせない。WEBサイトもあるが使いにくい上、資産の設備状態が管理されておらず全く役に立たない。

設備の更新に関して指定業者から購入するため市場価格の数倍高い。

担当者の対応もけっして懇切丁寧ではなく事務的である。

引用:「不動産投資のみかた」

保証会社が引き継ぎできない

50代男性

購入する際のやり取りでの失敗談や反省点はあまり存在しない。

シノケンハーモニーの物件は基本的にサブリースで購入するのであるが、サブリースである程度運用している後に、サブリース契約をはずして通常の管理にしようとした際、保証会社の承継ができずに、費用面等でいろいろと大変な思いをしたことはあった。

引用:「不動産投資のみかた」

リフォームの自由度

2025/4/30水、昨日、健美家経由で提案のアパート物件、築浅シノケン8世帯 駅近で利回りも悪くないけど、支出大。

管理手数料5.5%以外に、アパート経営支援6千円1.5%、定額リフォーム16千円4%、消防4千円1%の12%超 共益費3万(ネット、清掃、電気代) 募集条件、リフォームに一切異議を述べない奴隷契約

引用:旧ツイッター「X

その他にはシノケンに関するネガティブな口コミで良く挙がる声は、ほぼ「お金」に関する部分に集中している印象です。

  • 新築・好立地の為物件価格が高い
    賃貸付けのしやすい主要都市の駅近(土地代が高い)に建築する点と、建材費の高騰で新築アパートや新築マンションの建築費が高い分、価格設定が高く、その結果利回りが低くなる。
  • 大儲けできない
    シノケンが取る戦略がローリスク・ローリターンの為大儲けはできない
  • 管理費(サブリース手数料)が高い
    一括サポートは楽だが、その分引かれるマージンが大きい。
  • 担当者の質に差がある
    良い点ばかり強調され、リスクの説明が不十分だったと感じるケースもある。

 

分析:なぜ「儲からない」というネガティブな口コミが生まれるのか?

この「良い口コミ」と「悪い口コミ」は、実は表裏一体だと私は考えています。

悪い口コミの核心である「物件価格が高く、大儲けできない」という点は、シノケンのビジネスモデルの「裏返し(トレードオフ)」なんですね。

どういうことかと言うと、シノケンは基本的に「ローリスク」を目指すモデルなんです。

シノケンモデルのトレードオフ

【シノケンが提供する価値(ローリスク)】

  • 入居ニーズが安定する「主要都市の駅近・新築・デザイン物件」
  • 手間がかからない「手厚い管理サポート」と「保証」

【その対価(コスト)】

  • 当然、物件の仕入れ・建築コストは高くなる → 物件価格が高い
  • 手厚いサポートと保証には人件費や経費がかかる → 管理費に付加される

【結果】

  • 毎月のキャッシュフローが少なくなりがち → 「大儲けできない」

つまり、地方の築古物件で「ハイリスク・ハイリターン」を狙う投資とは真逆です。

シノケンが提供しているのは、「ローリスク・ローキャッシュフロー(手残りが少なくなりがち)」な、いわゆる大儲けできないモデルなんですね。

「大儲けできない」という口コミは、このビジネスモデルを理解せず、「アパート経営=毎月ガッポリ儲かる」と期待してしまった場合に生まれやすい不満と言えるかもしれません。

 

 「サブリース契約」における具体的な経営失敗のリスク回避策

 経営失敗の最大要因「サブリース」と具体的なリスク回避策

シノケンの物件を購入する際にはサブリース契約(シノケンの場合は「35年一括借上」などのプラン)が基本パッケージになっていることが多いです。

 

シノケンと契約するサブリース(35年一括借上)とは?

サブリース(一括借上)とは、シノケンのグループ会社(シノケンファシリティーズなど)が、オーナーが建てたアパート全室を丸ごと借り上げてくれる契約のことです。

オーナーにとっての最大のメリットは、空室があってもなくても、毎月一定の賃料(保証賃料)がシノケン側から支払われることです。

これにより「空室リスク」を回避できるため、特に初心者オーナーや、安定志向のオーナーにとっては非常に魅力的な仕組みです。

シノケンも、この「空室保証」や「初回満室保証」などを大きな強みとして打ち出していますね。

 

サブリース契約の「解除」と「賃料減額」

サブリース契約には、以下のデメリットも存在するため、事前に確認しておきましょう。

サブリース契約のデメリット

1. 「保証賃料」は固定ではない

当然ですが、新築アパートやマンションは築年数が経過すると家賃相場が下がります。35年間ずっと同じ保証賃料を固定してもらえれば安心なのですが、築年数の経過とともに保証賃料も見直されます。契約書には必ず「経済状況の変動や近隣相場の下落に応じて、定期的に賃料を見直す(減額する)ことができる」という旨の条項が入っています。

2. サブリース会社は「借主」

オーナー(貸主)にとって、サブリース会社(シノケン)は「借主」にあたります。一般の借主同様、借地借家法で借主の権利を守られる扱いとなります。一般の借主同様、貸主(オーナー)都合で急に借主(シノケン)を部屋から追い出すなんて事はできないという事ですね。

3. 「解除」

オーナー側から「やっぱり自分で管理したいから」という理由でサブリース契約を「解除」しようとすると、違約金が発生するケースもります。

上記の事があるため、サブリース契約条件付きのアパートやマンションを購入する際は賃料が下がる前提で収支計算をし、契約解除の条件は事前に確認しておく必要があります。

 

「オーナー失敗」を招く、アパート経営のよくある理由

「オーナー失敗」を招く、アパート経営のよくある理由

サブリース契約以外にも、一般的なトラブルとしてアパート経営には様々な「失敗」のリスクが伴います。

 

 対策:突発的な設備トラブルケース例

アパート経営は「事業」ですから、想定外の出費はつきものです。

これは「失敗」というより「運営上の必要経費」としてあらかじめ備えておくべきものですね。

例えば、以下のように水栓や水回り、排水管などのトラブルはアパートやマンションで良く起こり得る問題となります。

アパート運営で起こり得る「想定外」

「キッチンの水栓(蛇口)の耐用年数は一般的に10年程度と聞いていたのに、築5年目で水漏れが発生。修繕では根本解決にならず、結局、水栓本体の交換で10万円近い突発的な出費になってしまった……」

こうした突発的な修繕費のために、家賃収入の3%〜5%程度は常に積み立てておく意識が重要ですね。

 

一般的な失敗理由(空室、金利上昇、修繕計画不足)

もちろん、もっと基本的な失敗要因もあります。

  • 空室リスク
    サブリースを組まない場合、空室が続けば当然収入はゼロ。ローン返済だけが残ります。シノケンは立地選定に強みがありますが、それでも100%ではありません。
  • 金利上昇リスク
    多くのオーナーが変動金利でローンを組みます。現在は超低金利ですが、今後金利が上昇すれば、返済額が増えて一気に収支が悪化します。「イールドギャップ」(利回り−金利)を常に意識する必要があります。
  • 修繕計画の甘さ
    水栓のような小さなものだけでなく、10〜15年周期で発生する「大規模修繕」(外壁塗装や屋上防水)の費用を積み立てていないと、その時点で数百万円単位の資金がショートします。

 

【成功と失敗の分岐点】シノケンが向いている人・向いていない人

ここまで見てきたリスクを踏まえると、シノケンのアパート経営が「向いている人」と「そうでない人」が明確になってきます。

 

シノケンのメリットと向いている人の特徴

シノケンの最大の強みは、「立地の良さ」と「手厚いサポート」です。

  • 本業が忙しいサラリーマン・公務員
    物件選定や管理業務に時間を割けない人。
  • 不動産投資が初めての人
    リスクの高い中古物件や地方物件から入るのが不安な人。
  • 安定志向の人
    毎月のキャッシュフローは少なくても、長期的に資産形成したい人。
  • 手元資金を温存したい人
    フルローンや少ない頭金でレバレッジを効かせたい人。(※後述します)

 

シノケンに合わない人

逆に、以下のような人にはシノケンは不向きだと言えます。

  • 大儲けしたい人
    前述の通り、シノケンは「ローキャッシュフロー」モデルです。
  • 地方の高利回り物件を狙いたい人
    シノケンは主要都市圏に特化しており、地方物件は扱っていません。
  • 自分で管理運営をしたい人
    管理を丸投げするのではなく、自分でリフォーム業者を探すなどしてコストを最適化したい上級者。

 

なぜ成功者は「頭金ゼロ」のフルローンで成功できるのか?

なぜ成功者は「頭金ゼロ」のフルローンで成功できるのか?

シノケンは「頭金ゼロ」「フルローン」でも始められる点を魅力としていますが、一般的に「フルローンは危険」というイメージもありますよね。

ですが、成功しているオーナーは、ここの「思考法」が少し違います。

彼らが見ているのは、物件価格に対する利回り(表面利回り)だけではありません。

彼らが重視しているのは「CCR(Cash on Cash Return=自己資金配当率)」という指標です。

成功オーナーの思考法「CCR」とは?

CCR(自己資金配当率) = 年間キャッシュフロー ÷ 投下した自己資金

(例)

物件価格8,000万円、諸費用300万円。

Aさん(頭金2割)

・自己資金:1,600万+300万=1,900万円

・年間CF:120万円

CCR → 120万 ÷ 1,900万 = 約6.3%

Bさん(フルローン)

・自己資金:諸費用の300万円のみ

・年間CF:60万円(※返済額が増えるためCFは減る)

CCR → 60万 ÷ 300万 = 20%

この(あくまで仮の)例で言えば、Bさんは年間CF(手残り)はAさんの半分ですが、投下した自己資金(300万円)に対するリターン(CCR)は20%と非常に高くなります。

Bさんの場合、年間CFが60万円でも、諸費用の300万円を5年で回収できる計算です。(※税引き前の単純計算ですが)

シノケンのフルローンが選ばれる理由は、「手元資金を温存し、CCRを最大化したい」という、合理的な投資家の思考にマッチしているから、とも言えるんですね。

もちろん、これは金利上昇リスクや空室リスクを乗り越えられるという前提での話ですが、「フルローン=危険」と短絡的に考えるのは早いかもしれません。

むしろ、自分の手元資金を温存して複数棟アパートを購入したいという方にはフルローン融資は最大の武器となります。

なぜかというと、1棟購入して手元資金をほどんど使ってしまった場合、2棟目を購入しようと思っても購入できません。(銀行のアパートローン審査が通りません)

このため、2棟目、3棟目と物件を買い進めていきたい方には手元資金を残しておく方が、銀行審査が有利に働く場合がありフルローン融資は大きな武器となります。

 

シノケンの「アパート経営年収」とリアルな収支・利回りを統合分析

シノケンの物件は、新築・好立地が多いため、表面利回りは相対的に低くなる傾向があります。

物件価格やエリアにもよりますが、都心部では4%〜5%程度、その他の主要都市でも5%〜6%程度が現実的なラインではないでしょうか。

ここからローンの金利、管理費・サブリース手数料、固定資産税、修繕積立金などを引いた「実質利回り」は、さらに低くなります。

「アパート経営で年収1,000万円!」といった派手な話もありますが、それは複数棟を運営した場合の話です。

シノケンで新築アパート1棟(例えば6〜8戸)を始めた場合、ローン返済後のリアルな「年収(年間キャッシュフロー)」は、数十万円程度(月数万円)になるケースが多いかと思います。

「それだけ?」と思うかもしれませんが、これは「ローリスク・ローキャッシュフロー」モデルの典型です。

アパート経営の旨味は、毎月のCF(インカムゲイン)だけでなく、ローン返済(他人資本で資産を築く)と、税金対策(減価償却)にあることを忘れてはいけません。

 

シノケンで失敗しないための5つの「契約前」対策

シノケンで失敗しないための5つの「契約前」対策

では、シノケンでアパート経営を検討する際、失敗しないために何をすべきでしょうか。

  1. 自分でも収支シミュレーションを実施する
    営業担当が出すシミュレーションを元に自分でもシミュレーションを実施する。中古物件の家賃相場をホームズなどで見て家賃の下落率を想定。5年ごとに〇〇円下落など、自分でも中古物件だと賃料がいくらか計算する。金利が1%上昇した場合で計算してみる。
  2. サブリース契約の内容を確認する
    「賃料の改定(減額)条項」「契約の解除(オーナー側から/業者側から)の条件」を、一言一句確認する。
  3. 出口戦略(売却)まで考えておく
    何年後にいくらで売却する想定か、その時のローン残債はいくらかを考えておく。特にフルローンの場合、最初の数年は残債の減りが遅いため、数年で物件を売却する場合赤字になる可能性があります。最低10年ほど腰を据えた賃貸経営を考え出口戦略を立てておく。
  4. 現地・周辺環境を必ず自分の目で見る
    シノケンが選んだ立地だからと安心せず、必ず自分の足で駅からの道のり、周辺の競合アパート、スーパーやコンビニの状況を確認します。
  5. セカンドオピニオンを持つ
    シノケン一社だけの話を聞くのではなく、他のアパート経営会社(大東建託、アイケンジャパンなど)や、中古物件を扱う不動産会社の話も聞き、比較検討することもおすすめです。

 

設計と運営の視点から見る「失敗しない」物件チェックポイント

これは少し上級者向けの視点かもしれませんが、シノケンのようなデザイン性の高い物件でも、「入居者の生活動線」を意識してチェックすると、長期的な空室リスクを減らせるかもしれません。

例えば、こんなポイントです。

上級者向けチェックポイント

  • 収納の「奥行き」は適切か?
    クローゼットが深すぎると、奥の物が取り出しにくく「使いにくい収納」と見なされ、かえって敬遠されることがあります。
  • 洗濯機置き場からバルコニーまでの動線は?
    濡れた洗濯物を持って部屋を横断しなければならない間取りは、入居者の小さなストレスになり、クレームや退去に繋がることも。
  • コンセントの位置と数は十分か?
    現代の入居者はスマホ、PC、スマート家電など電源を多く必要とします。ベッドサイドやデスク想定位置にコンセントがあるかは重要です。

こうした「設計」の細部が、数年後の入居率、ひいては運営の「失敗」と「成功」を分ける隠れた要因になることもあります。

 

シノケンで購入したサブリース物件は売却できる?出口戦略の注意点

はい、もちろん売却(出口戦略)は可能です。

ただし、サブリース契約中の物件を売却する場合、注意が必要です。

売却方法は主に2パターンあります。

  • 1. サブリース契約ごと次のオーナーに引き継ぐ
    これが最もスムーズですが、買い手も「シノケンのサブリースありき」で物件を評価します。賃料減額リスクなども含めて査定されるため、売却価格が抑えられる可能性があります。
  • 2. サブリース契約を解除して売却する
    これができれば高値での売却も狙えますが、前述の通り、貸主と借主の立場上オーナー側からの急で一方的な解約は難しい為、サブリース契約を解除する場合はサブリース契約満了時に売却の標準を定めるなど事前の準備が不可欠となります。

新築アパートは、購入した瞬間に「中古」となり、いわゆる「新築プレミアム」分の価値が下落します。

特にフルローンで組んでいる場合、最低でも10〜15年は保有しないと、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」状態になりやすく、売却自体が困難になるリスクを抱えています。

出口戦略は、買う前から考えておく必要がありますね。

 

不動産投資オーナーに必須の税金知識(減価償却・損益通算)

不動産投資オーナーに必須の税金知識(減価償却・損益通算)

アパート経営の大きなメリットの一つが「節税効果」です。

特に重要なのが「減価償却」と「損益通算」です。

アパート経営の節税の仕組み

  • 減価償却(げんかしょうきゃく)
    アパートの建物(土地は対象外)の購入費用を、法で定められた耐用年数(例:木造なら22年)に分割して、毎年の「経費」として計上できる仕組みです。実際にお金は出ていかないのに、帳簿上は経費になるため、不動産所得を(帳簿上)赤字にしやすくなります。
  • 損益通算(そんえきつうさん)
    上記で発生した「不動産所得の赤字」を、本業の「給与所得」と合算(損益通算)できます。合算することで、給与所得から天引きされていた所得税や住民税の一部が戻ってくる(還付される)、というのが節税のカラクリです。

ただし、これは減価償却が取れる期間(新築木造なら22年間)だけの「税の繰り延べ」に過ぎないという側面もあります。

減価償却期間が終わると、今度は経費が減って急に税金が高くなる「デッドクロス」という問題も発生します。

節税目的だけで始めると、後で痛い目を見る可能性もあるので注意が必要ですね。

 

シノケンのアパート経営に関するFAQ

最後に、よくある疑問について簡潔にまとめておきます。

しつこい営業や勧誘はありますか?

シノケンの営業スタイルは「100%反響営業」を謳っています。

つまり、資料請求やセミナーに申し込んだ人にのみ連絡するスタイルで、昔ながらの「飛び込み営業」や「しつこい電話勧誘」は原則行っていません。

口コミを見ても「押し売り感はなかった」「こちらの考えを尊重してくれた」という好意的な意見も多いです。

ただし、これは営業担当者個人の資質にもよるため、相性が悪いと感じたらキッパリ断る勇気も必要ですね。

上場廃止した理由は経営が危ないからですか?

これは、記事の冒頭でも触れましたが、経営悪化が理由ではありません。

短期的な株主の意見に左右されず、中長期的な視点で新規事業や海外投資に集中するための「戦略的なMBO(経営陣による買収)」です。

オーナーへの直接的な影響は、現時点では心配ないかと思います。

ローンの金利が低いと聞きましたが本当ですか?

これは本当のようです。

シノケンは30年以上の実績と、98%を超える高い入居率を維持していることから、金融機関からの信頼が非常に厚いです。

多くの金融機関(20行以上)と提携しており、中にはシノケン専用の独占的なローンプランを用意している銀行もあるようです。

そのため、個人で銀行に飛び込むよりも、金利1%台などの好条件でフルローンを組める可能性が高いのは、シノケンの大きな強みと言えます。

 

シノケンでアパート経営を始める具体的な流れ

もしシノケンに興味を持った場合、まずは情報収集からですね。

  1. 資料請求 または 無料セミナー参加
    まずは公式サイトから資料請求(ノウハウBOOKなどが貰えます)や、オンラインで開催されている無料セミナーに参加して、基本的な知識をインプットします。
  2. 無料の個別相談
    自分の年収や資産状況を伝えて、具体的な投資プランや収支シミュレーションを出してもらいます。ここで、リスク面についてもしっかり質問することが大事です。
  3. 土地の選定・融資の申し込み
    納得できれば、シノケンが仕入れた土地(物件)の提案を受け、金融機関にローンの事前審査を申し込みます。
  4. 契約・施工・引き渡し
    融資の承認が下りたら、売買契約や工事請負契約を結びます。アパートの施工が始まり、完成後に内覧・引き渡しとなります。(申し込みから約3〜6ヶ月程度)
  5. アパート経営開始
    シノケンファシリティーズによる管理(サブリースなど)がスタートし、家賃収入が入金され始めます。

 

シノケンアパート経営失敗に関する口コミ・評判の総括

今回は、「シノケン アパート経営 失敗」というキーワードを軸に、様々な噂やリスクについて掘り下げてきました。

まとめ

  • シノケンの「ひどい」「失敗」という口コミの多くは、「ローリスク・ローキャッシュフロー」というビジネスモデルの裏返しである可能性が高い。
  • 最大の「失敗」要因はサブリース契約のリスク(賃料減額・解除困難)を理解していないこと。
  • フルローンでも成功している人は、「CCR(自己資金配当率)」という視点で投資効率を判断している。
  • シノケンは、「自分で手間をかけず、長期目線でローリスクに資産形成したい」という人には向いているが、短期で儲けたい人には不向き。

シノケンの物件はサブリース契約が必要となり、このサブリース契約のメリットとデメリットとうまく付き合えるかどうかがカギとなります。

本記事をしっかり確認して頂いた方であればサブリース契約のメリット、デメリットがはっきり理解できたはずです。

この記事が、皆さんの不安を解消し、賢い判断をするための一助になれば幸いです。